時代は変わり続けている

nagoya
 

先月で台湾に住んで2年が経ちました。
その前はアメリカで2年。

気づけば4年以上、
日本から離れているということになります。

また、今のビジネスを始めたのが9年前。

それ以前の小遣い稼ぎ的なビジネスも含めると
13年くらい前から独立してビジネス活動を始めています。

なので、物事に対する感覚や捉え方など
強制的に鍛えられてきました。

そういうことから、
多くの人があまり意識していない

また、うっすら気づいてはいるけど
考えたくないから、知らないフリをしていることなどを
明確に意識することがあります。

そういうことを踏まえて
今日お伝えしたいことは、

「時代は変わり続けている。」

ということです。

「いやいや、当たり前じゃないですか」
と思うかもしれません。

ただ、うっすら時代は変わり続けていると感じながら
多くの人は時代に取り残されてしまいます。

特に毎日仕事が忙しくて、夜遅く家に帰り
食事をして寝て、また朝から仕事。

という生活をしていて
普段から考えることに時間を取れない人達が
僕はこれから危険だなあと思ってしまいます。

時代は変わり続ける。

当たり前のようですが
自分の私生活に、それがどう影響するかを
考えて分析するのは難しいと思います。

海外に住んで思うのが
日本は労働賃金が他国と比べて高いということ。

例えば、台湾の初任給は
台湾で一番優秀な大学(日本で言えば東大)
を卒業した人で9万円程です。

東南アジアのタイやフィリピンでも
平均月給は3〜5万円。

日本に比べると相当安いですよね。

それに比べて、日本の大卒の初任給は
都心部で約20万円くらい。

台湾の優秀な人より日本人というだけで
給料が倍違ってきます。

東南アジアのもう少し賃金が安い国に比べると
7倍くらい違います。

それだけで、
日本人は恵まれているということです。

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日本は特殊な国
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だと僕は思います。

世界の他の国に住んだり
その間にその国周辺に
旅に行くので色んな国の人と知り合い
話す機会があります。

そういう機会を得れば得る程
日本は特殊な国だと思います。

例えば、世界を見ると労働賃金の話でも
問題がたくさんあります。

例えば、アメリカも労働賃金は比較的高めです。
しかし、あそこは移民がたくさんいて
元々のアメリカ人が仕事が得られないという問題もあります。

陸続きなので隣国のメキシコから
出稼ぎにきている人もたくさんいます。

僕はカルフォルニア州に住んでいたので
メキシコと隣接している場所でした。

メキシコ人がたくさんいて
さまざまな所で彼らは働いています。

メキシコの公務員の平均年収は45万円です。
給料が月4万円くらい。

なので、彼らは自国で働くより
なんとか許可を得てアメリカで働いた方が
多く稼げるということになるのです。

彼らにとっては力仕事であろうが
皿洗いであろうが、働ければそれだけ
時給が良いので喜んで仕事を受けてくれます。

カリフォルニアの最低賃金=時給9ドル
=日本円での時給1,071円

メキシコ最低賃金=日給66.8ペソ
=時給(8時間労働として)8.35ペソ
=日本円での時給65円

換算レート
1ペソ=7.8円
1ドル=119円

カリフォルニアの最低時給=1,071円
メキシコでの最低時給=65円

どうでしょう。
16.4倍です。

とにかく、アメリカで最低賃金でも働ければ
その時点でメキシコの給料の16倍は稼げるのです。

日本人に当てはめてみてください。

日本の最低賃金は地域によりますが
最低時給が東京で888円。

日本の労働賃金が低く
他に労働賃金が高いA国が存在すると
仮定してみてください。
(ヨーロッパの一部の国等は日本より高いですが)

メキシコ→アメリカ
日本→A国

のような構図になると
彼らの感覚がよくわかると思います。

賃金16倍だとしましょう。

日本の「最低賃金888円」
の倍時給がもらえるとしたら?

888円×16=14,208円

時給14,208円です。

どうですか?

多くの人は
時給14,208円もらえる仕事だったら
例え、皿洗いでも、レストランの掃除でも
やってもいいかなあと思いませんか?

コンビニのレジでも時給14,208円です。

朝から夕方まで8時間バイトします。
それで、

14,208円×8=113,664円

コンビニのバイトレストランの皿洗いで
日給10万を超えます。

月に25日働いたら280万円を超えます。

コンビニのバイトで月280万円
レストランの皿洗い
ガソリンスタンド
マンションの掃除
夜中の警備員

なんでも、いいのですが
とにかく最低賃金で280万円もらえるとしたら?

どうでしょう。

先進国の多くの人達は
移民や単純労働者を下に見て
バカにする人が多いです。

でも、彼らは自国民からしたら
超高額所得者なのです。

自分の国で公務員をやるより
賃金の高い国でバイトした方が
圧倒的にお金を稼げる。

そういう世界です。

フィリピン人はこういう動きが顕著で
白人の植民地支配の影響で英語が使えます。

なので、彼らは家族の誰かが世界中に出稼ぎに出て
賃金の高い国で給料をもらい、自国の家族に海外から
仕送りしています。

1家に1人でもそういうビザを取得できて
出稼ぎに出れる子がいれば、それだけで
家族が食べていけるようになるのです。

と、ここまでは働く側の視点で
物事を見ていったのですが
じゃあ、元々住んでいる側から見るとどうなのか?

アメリカとメキシコで
先ほどはメキシコ人の視点でしたが
アメリカ人から見るとどうか?

アメリカ人の賃金の感覚は
日本に近いです。

なので、安い時給700円くらいでは
働きたくないと思っている人が多いでしょう。

でも、先程のメキシコ人のように
アメリカ人にとっては安くても
メキシコ人にとっては目玉が飛び出る程高い。

だから、安い仕事でも
メキシコの人は喜んでやってくれます。

これが広まっていくと多くの雇い主は
安くても喜んでやってくれる人を雇いますし
募集をすれば、すぐに働きたい人が来ます。

日本でも同じ現象がすでに起き始めています。

20年前なんかはコンビニや居酒屋に行っても
そこまで、外国人の店員を見かけませんでした。

今は、どうでしょう。
都心のコンビニやレストランの店員は
外国人留学生が多いです。

そういう形で
日本人がやりたがらない仕事を
外国人がどんどんやるようになっていきます。

雇い主や会社のオーナーは経費を抑えたいので
安く人を雇いたいと思うのは当然です。

例えば、僕の知り合いの台湾人の女性は
日本語検定1級を持っていて日本語が超ペラペラです。
もちろん、台湾人なので中国語は完璧。
さらに、英語も話せます。

で、この子は台湾の
日系企業で働いているのですが
給料が月13万円です。

この女性が日本にビザを申請して
日本にある会社で働いたとしたら
もっと給料はもらえると思います。

企業側からしたら当然、

英語と日本語が話せる人
英語と日本語と中国語が話せる人

を同じ給料で雇うなら
3カ国語を話せる人を選ぶでしょう。

どこの大学を卒業したとかよりは
実力がものをいうようになります。

そう、これからの時代は
そういうことが顕著に現れてくる
超実力主義になります。

今までは就職活動のライバルは
同世代の大学生だったのが
これからは、外国人になる可能性もあります。

移民を受け入れるかどうかで
政府が議論していますが
もし、本当に移民を受け入れるということが決まった場合
この流れはさらに加速します。

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古いパラダイムからの脱却
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勉強して、いい大学に入って
いい会社に就職する。

僕らは親や学校の先生から
耳にタコができるくらい言われてきました。

なぜ、みんな口を揃えて
ああ言ったのでしょうか?

人によっては気づいていると思います。
言われた通りにやってきたのに
あまり人生が充実していない。

もちろん、親や先生達は
自分の子や生徒に良い人生を送ってもらいたい。
そう思うのは当然のことですので
悪意があるわけではありません。

でも、なぜ僕らが小さい頃に
勉強していい大学に入って
いい会社に就職する。

という神話を刷り込まれてきたのでしょうか。

それは、親の時代では
それが成功の王道だったから。

ということです。

要するに、僕らの親の世代が
人生をより良く生きるために
一番良かったであろう手段。

それが、勉強していい大学を出て
大きな会社に就職する。
だったのです。

だから、それを自分の子にも
良い人生を送ってもらいたいと
その神話を伝える。

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神話の崩壊
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時代が変わるたびに、
その時代の神話は崩壊し
新しい神話が生まれるのです。

例えば、僕らの親の世代は
勉強して良い大学に行っていい会社に就職する。

です。

じゃあ、その上の世代はどうでしょうか。

2世代前となると
明治末期、大正、昭和初期に
生まれた人達になります。

その時代は日本がまだ裕福ではないので
大学に行けた人達はお金持ちの家の子くらい。

それ以外は高校にも行けないという状況になります。

そうなると、例えば当時の軍の階級は
学歴で決まります。

なので、ここでも良い大学を出ることが
人生を有利に進めていくことができたことでしょう。

それ以前の江戸時代は
階級社会で農民や町人が武士になることは
認められていなかったので
そういう風潮はなかったことになります。
(一部の豪商は武士の位を買ったりしていましたが)

となると、この神話は
明治以降、日本の社会の構図を経験した人達。
その人達の経験において、大学へ行くことで
有利な地位で仕事をスタートすることができる。

だから、その教訓を元に
子に伝えていったのだと推測できます。

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神話の限界
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この神話が有効だったのは
おそらく、今の50代くらいの世代まで。

給料は年々上がり続け、
大きな企業に入った人は
ボーナスがたくさんもらえた。

高度経済成長期の日本は
土地の値段も上がったし
物を作れば海外がどんどん買ってくれた。

だから、大きな企業は成長し
従業員にお金を還元する。

そんな構図がありました。

これからどうなるのか?

ネットやロボットにより
人手がいらなくなる世界。

ネットが普及し
機械の小型化により
人手がどんどん必要なくなっていきます。

今までであれば商品を買ってくれたお客さん
1人1人にお礼状を書いていたのが
メールで一斉配信することが出来る。

塾でもそう。
全国展開している塾では
先生が各校舎にいます。

それを、優秀な先生だけ残して
ネットで全国の生徒が受けれるようになる。

ネット社会やロボットが普及すれば
それだけ、人間の仕事がなくなる。

そして、先ほど話したように
労働賃金が安い国民の人達は
日本人がやりたがらないような
安くて辛い仕事でも喜んでやってくれる。

そうなるとどうでしょう。

特別なスキルは持っていないけど
学歴だけはある。

そういう人が追いつめられていきます。

東大に出ても出世競争に負けて
40代で会社を去り
安い給料で働いている人もいるのです。

学歴はスキルではありません。

学歴だけを持っている人は
非常に苦しくなる世界が
もうすぐそこに待っているのです。

しかし、みんな気づいているのか
気づいていないのかわかりませんが
何も行動に移そうとしない。

とうのが現実ではないでしょうか。

僕のコンサルを受けてくれている人達は
今では恋愛より、そういったこれからの時代
どうやって生き抜くかというテーマで
毎月面談している人の方が多いのですが、

面談で話している印象だと
実際には薄々感づいていて
心の奥底ではこのままだとヤバいな。

そう思っているけど
今まで慣れ親しんだ世界から抜けれない。
新しい世界に飛び込むのが怖い。

だから、心では感じているのだけれども
体が言うことを聞かない。

そんな印象を受けます。

わかっちゃいるけど
やめられない。

昔映画でありましたが、
そういう感じでしょうか。

先進国はこれからさらに
自国民の仕事が、ロボットや
外国人にとられていきます。

日本も例外ではないでしょう。

これからは、学歴や大学の卒業証書ではなく
人に求められるスキルを身につける。

もしくは、自分でお金を稼げる人間になる。

この2つを意識していく必要があります。

今はまだこれらが表面化していないので
多くの人は気づいていませんが
そういう時代は目の前です。

早めに準備しておけばそれだけ
有利に時代を生き抜くことが出来ます。

これからの時代、世界の中の日本に住んでいるあなたは
どのように人生をサバイバルするか。

少し真剣に考えてみてください。

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2015年5月10日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ビジネス ライフスタイル

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